贈与税:暦年課税と相続時精算課税 新制度ではどちらが有利?(3)

 

vol.226(since07/01/07~)
23/10/31NEW!

 

前回の記事で、①暦年贈与②精算課税の有利不利について

 

・贈与開始から7年以内に相続が発生した場合、②精算課税が有利

 

・贈与開始から7年超に相続が発生した場合、有利不利はその贈与財産の総額及び贈与期間による

 

・年110万円以下の贈与の場合、常に②精算課税が有利

 

と書きました。

 

結論は以上なのですが、これに続けて

 

なお①暦年贈与②精算課税を選択するにあたり、他にもいくつか注意点があります。これは次回の記事で述べます。

 

とも書きました。
今回はその「注意点」について列挙します(4以外は、改正前からある規定の再確認です)。

 

1 ①暦年課税において生前贈与加算の規定の適用を受けるのは、「相続又は遺贈により財産を取得した者」が、「3年以内(→改正で、7年以内)」に贈与を受けていた場合に限られます。(過去の記事参照

 

 つまり、「贈与を受けた者」が「相続又は遺贈により財産を取得した者」でなければ、その贈与財産については被相続人の相続財産への加算の適用がないことになります。

 

「相続又は遺贈により財産を取得した者」でない者とは、具体的には

 

 ・そもそも相続人でない者(孫、甥や姪など)
 ・
相続人(配偶者や、子)だが、相続又は遺贈により財産を一切取得しなかった者

 

となります。

 

 上記に関連して、相続開始年に贈与を受けた財産については、その受贈者が「相続又は遺贈により財産を取得した者」かどうかにより、相続税及び贈与税の取り扱いが異なります。

 

相続又は遺贈により財産を取得した者    →相続税の課税価格に加算、贈与税は非課税
相続又は遺贈により財産を取得した者でない者→贈与税の課税価格に算入

 

2 ②精算課税の選択ができるのは、下記の贈与に限定されます(過去の記事参照)。


 贈与者:贈与を行った年の1月1日における年齢が60歳以上
 受贈者:贈与を受けた年の1月1日における年齢が20歳以上(→民法改正により、18歳以上)の推定相続人(子や養子)及び孫

 
 従って、贈与者や受贈者の年齢がこれを満たさない場合は①暦年課税しか適用できません。

 

3 暦年課税生前贈与加算の規定の適用を受けた贈与財産について、各贈与年において贈与税を支払っていた場合、その贈与税額はその受贈者の相続税額から控除されます(贈与税額控除)。
 しかし、仮に控除されるべき贈与税額が相続税額より大きい場合であっても、その贈与税額(=控除不足額)の還付を受けることはできません。

 

 他方②精算課税においても、贈与財産の価額が特別控除額(2500万円)を超えたことにより贈与税額を支払っていた場合、その贈与税額はその適用対象者の相続税額から控除されます。
 しかし①暦年課税の場合と異なり、相続税額から控除しきれない贈与税相当額については、相続税の申告をすることにより還付を受けることができます。
 

4 ②精算課税を選択する場合は、相続時精算課税選択届出書を、その選択をした最初の年の贈与税申告書に添付して提出しなければならない、というのが従来の規定です。

 

 しかし改正で②精算課税にも110万円の基礎控除が創設され、基礎控除以下の金額の贈与の場合は贈与税申告書の提出が不要となりました。

 

 この場合いつから②精算課税を選択したのかわからなくなってしまうため、贈与税申告書の提出が不要な場合であっても、相続時精算課税選択届出書を単独で提出することになりました。

 

 

・基礎→カテゴリ:相続&贈与

 

 

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