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vol.180(since 07/01/07〜)
19/06/11
新聞記事(日本経済新聞2019年5月23日)によると、最近、上場企業の自社株買いが急増しているそうです。
その目的はなんでしょうか?
同記事によれば、「自社株買いは、株式需給が引き締まり株価を高める効果があるほか、1株当たりの利益も増える。少ない資本でどれだけ効率的に稼ぐかを示す指標、自己資本利益率(ROE)を底上げする効果もある。」とあります。
会社が自社株式=金庫株を取得すると、株価が高くなる?
これって本当なんでしょうか???
実はこのロジックには、「その会社の株価が、本来の価値(=上場株式が、市場に流通していないと仮定した場合に取引されるであろう価額)と比べて市場で過小評価されている場合」という条件が付きます。
事例で説明しましょう。
A社は発行済株式数1万株、1株の「本来の価値」を1万円とすると、この時点での会社の本来の純資産は
1万株×1万円=1億円となります。
この時、A社株式は市場で8000円で取引されていたとします。「本来の価値」に対して、2000円割安です。
つまり、会社が金庫株を、市場から割安な価額で取得することによって、他の株主の所有する株式の「本来価値」が上昇したことになるのです(この事例では、10000円→10500円)。
しかし上場株式の「本来価値」が上昇しただけでは、株式の「潜在的な利益」が増加したのみで、株主に直接のメリットはありません。
会社が自社株式を取得後増配したり、また更なる割安感が生じれば株式の需要(=人気)が高まります。この結果株式の「市場流通価額」が上昇することによって、株主に具体的なメリットが生じることになります。
では上場株式のように、非上場会社が自社株買いを行った場合、他の株主の所有する株価は高くなるのでしょうか?
もうお分かりと思いますが、非上場株式は市場に流通しないので「市場流通価額」はなく、「市場流通価額」と「本来価値」との差は生じることがありません。よって理論上、非上場会社が株主から「本来価値=時価」で株式を購入する限り、他の株主の価額は上がることも下がることもありません。
(「著しく低い価額」で取得した場合の課税関係については、以前の記事参照)
非上場会社が自社株式を取得する主な理由は前回、前々回に書きました。非上場会社に限れば、これらの理由以外には金庫株を取得するメリットはなさそうです。
では、会社は取得した金庫株をどうすればよいのでしょうか?次回以降のテーマとします。
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