未成年者への贈与は、有効?

vol.176(since 07/01/07〜) 

19/02/12

 

 

確定申告の季節になりました。と同時に、贈与税の申告も始まりました。
確定申告(所得税)の提出期間は2月16日(2019年は2月18日)〜3月15日、贈与税は2月1日〜3月15日。贈与税の申告は、一足早く受付が始まっています。

 

 

その流れで、今回は「未成年者への贈与」について触れます。

 

 

そもそも「贈与」とは、民法上、

 

 

「当事者の一方が、自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる行為」

 

 

とされています。

 

 

つまり贈与が成立するためには、贈与者(あげる側)だけではなく、受贈者(もらう側)の意思も必要なのです。

 

 

そうすると、「『もらう』という意思表示ができない乳幼児などの未成年者は、贈与を受けることができないのでは?」との疑問が浮かびます。

 

 

裁決では、未成年者が受贈者(もらう側)の場合、「親権者が受諾すれば、未成年者の子が贈与の事実を知っていたかどうかにかかわらず贈与契約は成立する」とされています。つまり、乳幼児を含む未成年者への贈与は、親権者の同意があれば可能、ということになります。

 

 

しかし未成年者への贈与を巡っては、相続税の税務調査等でしばしば争いの種になります。「未成年者の子や孫に贈与したことにして、自分の財産ではないように見せかけているのではないか?」といって疑われるのです。

 


上述したように、贈与は原則としてあげる側・もらう側双方の意思が必要です。そこで贈与があったことを明確にするために、未成年者へ贈与を行う場合、特に以下の点に留意しましょう。

 

 

@贈与契約書の作成

 

 

贈与は口頭のみでも有効です。しかしこの方法では記録が残りません。ましてや乳幼児など意思表示ができない未成年者への贈与の場合、贈与の事実を証明するのはとても難しくなります。そこで贈与を実行した際は、贈与契約書を作成しておきましょう。

 

 

そして、未成年者への贈与の場合の重要なポイントは、受贈者の代わりに、未成年者の親権者(法定代理人=両親)が署名押印することです。もちろん、受贈者が署名できる場合は本人の署名押印も行います。

 

 

A受贈財産の管理

 

 

贈与された財産は、当然、受贈者(もらった人)のものです。ところが受贈者が未成年者、特に乳幼児の場合、本人が自分の意思でその財産を使用することはできません。そうすると、親権者が管理することになります。

 


大切なのは、親権者がその財産を自分で使用してはいけない、という点です。例えば未成年者の孫が祖父から預金の贈与を受けたが、その親がその預金を自由に使ってしまうようなことがあれば、孫への贈与は認められないこととなるでしょう。

 

 

未成年者への贈与の目的は、将来の生活資金の移転や事業承継など様々あると思います。贈与財産の種類も、預金や自社株式など目的に応じたものになるでしょう。
上で述べたとおり、未成年者の贈与は親権者の同意がある限り有効です。しかし贈与が実際にあったかどうかを巡って、民事上、又は税務上のトラブルになることが多いのも事実です。未成年者への贈与を行う場合は、上記@Aに充分注意しましょう。そして、贈与税の申告を忘れずに! 

 

 

 

 

 

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