自社株式:少数株主の所有する株式をどう処理するか?

vol.135(since 07/01/07〜) 

15/09/10

 

 

以前の記事で、「なぜ今、自社株式の処分のタイミングなのか?」というタイトルで、

「自社株式の価額=相続税評価額が、今年は上昇に転じた」

と記載しました。

 


この記事を書いたのは2014年8月。その後2015年になって、日経平均株価は一時2万円を突破しました。このところ株価は激しく乱高下していますが、この傾向(=自社株式の価額が高くなる)は、続いていると言えます。

 

 

さて、同族会社の株式を所有しているのは、必ずしもオーナー社長だけとは限りません。会社と関係がない「社長の子」「社長の兄弟」、また「幹部従業員」などが「少数株主」として株式を所有しているケースは多くあります。

 

 

そして、この「少数株主が所有する株式をどう処理するか?」ということも、重要な自社株対策のひとつです。

 

 

少数株主である「子」や「兄弟」の中には、会社の経営に全く関っていない人も多く、これらの人はおおむね会社の経営に無関心(=経営に口出ししない)です。
なので、これらの「子」や「兄弟」が株式を所有している間は、よほどの仲違いがない限り、経営への影響を心配することはありません。

 

 

しかし、この少数株主に相続が発生すると、株式の所有者は「子→孫」「兄弟→甥、姪」へと移っていきます。

 

ところで相続の際は、非上場会社の株式の価額は相続税評価額で評価します。少数株主の場合、「配当還元方式」という評価方法で評価することが多く、その場合の評価額は一般的にはかなり低額になります。

 

 

ところが、その株式を「原則的評価方式」により評価しなければならない場合は注意が必要です。

 

 

原則的評価方式」により評価した株価が予想以上に高額であるような場合、相続人は初めてその株式の「価値」を知ることになります。社長と株主との血縁関係が遠くなっていくと、新たな少数株主の中には、社長に対し、その株式の買取を要求するような人が出てこないとも限りません。

 

 

 また、幹部従業員が所有する株式は、その従業員の退職を機に買い取るのが一般的です。
その際、株式の買取価額をいくらにするのか?非上場株式の価額に相場はないので、税務上の価額や従業員の貢献度等を考慮して決定することになります。 

 

ところで非上場株式を売買する場合は、その課税関係に十分注意する必要があります。
その売買価額や、譲受人(社長が買い取るのか、会社が買い取るのか)によっては、売主である少数株主、買主である社長や会社、更には他の株主にまで思わぬ税金が生じることがあるからです。
 

 

 少数株主への対策はついつい後回しにしがちですが、上で述べたように後々思わぬトラブルが生じることがあります。株主の分散は、相続税対策に役立つこともある一方で、過度の分散は会社の経営の障害にもなりかねません。

 


オーナー社長には、現時点での株主名簿を確認し、少数株主の所有する株式をどうするか?購入等の対策をとる必要がないかどうか、検討することをお勧めします。

 

 

 

 

 

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