vol.245(since07/01/07~)

26/04/01NEW!

 

前回の記事で、

 

法人が解散した場合、その「事業年度開始の日」から「解散の日」までを1事業年度とみなして確定申告及び納税を行います(これを「解散事業年度」といいます)。

そして「解散の日の翌日」から「清算事業年度」が開始します。清算事業年度は「残余財産確定の日」まで続くのですが、それが長期に及ぶ場合、基本的には1年ごとに確定申告及び納税を行うことになります。

 

と書きました。

 

ところで通常事業年度では、前事業年度(消費税の場合、課税期間)の法人税額や消費税額が一定金額を上回った場合、期日までに定められた税額(又は、仮決算による税額)を申告、納税する中間申告の制度が適用されます。

 

では清算事業年度において、中間申告制度による申告納税義務は生じるのでしょうか?

 

結論は、「清算事業年度において、法人税の中間申告義務はないが、消費税の中間申告義務は生じる」となります。
以下、消費税について説例を用いて説明しましょう(なお消費税の課税期間は特例を選択しない場合、事業年度と同一となります)。

 

3月決算の合同会社が令和7年6月30日に解散し、その残余財産が令和9年9月30日に確定した場合の各課税期間の課税売上高及び消費税年税額を以下のとおりとします。

 

①通常事業年度    :    課税売上高100,000千円、消費税年税額5,000千円
(令和6年4月1日~令和7年3月31日)

②解散事業年度 :         20,000千円、           1,000千円
(令和7年4月1日~令和7年6月30日)

③清算事業年度1:            0千円、             0千円(売上仕入なし)
(令和7年7月1日~令和8年3月31日)

④清算事業年度2:         10,000千円、           1,000千円(資産売却) 
(令和8年4月1日~令和9年3月31日) 

⑤清算事業年度3:           0千円、            0千円(売上仕入なし)
(令和9年4月1日~令和9年9月30日)

 

まず消費税の納税義務は、「基準期間=前々事業年度」の課税売上高(及び特定期間の課税売上高)により判定しますが、これは清算事業年度においても変わりません。

 

そうすると、清算事業年度の申告納税義務は、

 

③清算事業年度1:基準期間の課税売上高100,000千円 →納税義務あり

④清算事業年度2:             100,000千円      あり

⑤清算事業年度3:             20,000千円        あり

 

となり、すべての事業年度において申告納税義務が生じます(③⑤においては、申告義務はあるが計算の結果確定年税額が0円だったという意味です)。

 

そうすると、これらの事業年度において中間申告が必要であるかどうか判定すると、

 

③清算事業年度1:直前の課税期間②の消費税額1,000千円÷ 3月×6=2,000千円>240千円 ∴必要 

④清算事業年度2:直前の課税期間③の消費税額  0千円÷ 9月×6=  0千円≦240千円 ∴不要

⑤清算事業年度3:課税期間が6月を超えないので適用なし

 

となり、この説例では③清算事業年度1のみ消費税の中間申告が必要です。

申告期限は令和8年2月28日、納税額は2,000千円です。

 

清算事業年度は基本的に通常の事業活動を終了しています。しかし消費税の中間申告は前事業年度の実績に基づき納税義務を判定し税額が計算されるので忘れがちであり、思わぬ時期に申告納付が必要となることがあります。

 

この中間納付を回避するためには仮決算を行う方法があります。事業活動を終了しているのであれば中間申告対象期間の課税売上高は少額であることが多く、実績に基づいた申告をすることにより結果として納税を回避できることになります(この場合であっても、期限内での中間申告は必要となります)。

 

なお中間申告から話は逸れますが、清算事業年度中に行う資産整理に伴う資産売却収入は課税売上となります(上記設例④清算事業年度2)。この売却を「納税義務がある課税期間中に行った場合」と「納税義務のない課税期間中に行った場合」とでは清算法人の消費税の支払額に差が生じることがあるので注意が必要です(上記設例では、③④⑤いずれの清算事業年度も消費税の納税義務があるので差は生じません)。

 

 

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