保証協会の割引、復活!

 13/02/19

 


 さて、昨日2月18日(月)から確定申告の受付が始まりました。
 このブログのアクセス解析を見ると、昨年の確定申告に関する記事へのアクセスが急増しています。

 

 

 寄附金控除で還付申告!(12/02/14)

 寄附金控除・こんな事例がありました(12/03/01)

 


 この記事は寄附金に関するものですが、寄附金に関しては昨年と今年とで大きな改正はないので、上の記事は十分参考になります。
 3月15日はすぐにやってきますがく〜(落胆した顔)早めに申告をして、スッキリしましょうわーい(嬉しい顔)

 

 

 さて、1月29日付で、中小企業庁のHPに以下の記事がUPしました。

 

 

 「中小企業要領」の普及に向け、信用保証料率の割引制度を開始します。」

 

 

 その内容は、
 「信用保証制度を利用する中小企業が、「中小会計要領」に従って計算書類を作成している旨の税理士、公認会計士等による確認書類を信用保証協会に提出すると、保証料率が0.1%割り引かれる制度です。」
というものです。

 

 以前「保証協会の割引が、受けられなくなる?」という記事で、

 


チェックリストには「指針」と「要領」の2種類があること
・保証料の割引には「指針」のチェックリストが必要だが、その要件が厳しくなったこと
・「要領」のチェックリストでは、割引が受けられないこと

 

 

 をお伝えしましたが、「要領」の普及のため中小企業庁が一歩踏み出した形です。

 

 

「中小企業の会計に関する基本要領の適用に関するチェックリスト」(制定:平成24年3月)[PDF/125KB]

 

 

 以前の記事でお伝えした通り、「要領」のハードルは「指針」のそれに比べてぐっと低くなっています。多くの会社は、ちょっとしたポイントに気をつけるだけで「要領に準拠した決算書」を作成することが可能です。

 

 

 「保証料の割引」は、割引金額としてはわずかですが、その決算書が信頼できるものであるという保証協会の「お墨付き」とも言えるでしょう。

 

 

 会社を経営する限り、」金融機関からの借り入れは不可欠です。そうすると殆どの中小企業は、保証協会の保証が必要となります。保証協会との良好な関係を保つためのツールとして、「要領のチェックリストによる保証料の割引」制度を活用してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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保証協会の割引が、受けられなくなる?

12/06/01

 


 前回の記事で、「中小企業の会計に関する指針」に加えて、新たに「中小企業の会計に関する基本要領」が制定されたことをお伝えしたところ、「指針」「基本要領」を検索ワードにしてこのブログにアクセスした方が多くいらっしゃいましたわーい(嬉しい顔)

 


 より具体的に見ると、皆様の最大の関心事は、「新しい「基本要領」のチェックリストで、信用保証協会の保証料割引が受けられるのか?」ということにあるようです。
 そこで今回は、「指針」「基本要領」と「信用保証協会の保証料割引制度」についての情報をお伝えします。

 


 「信用保証協会の保証料割引制度」は、保証協会付きの融資で、以下の条件を満たした場合、保証協会に支払う保証料率を0.1%割り引く、というものです。


1 顧問税理士が「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を作成している

2 チェックリストの全58項目中、保証協会が指定した15項目のうちいずれか「1つ」が「YES」になっている

 

 

 ところが、平成24年4月決算分のチェックリストから、この運用が次のように変更されることになりました。


1 保証協会が指定した15項目の「全て」が「YES」になっている

2 税理士が「事実と異なる記載」をしたチェックリストを何度も作成した場合は、その税理士が作成したチェックリストは1年間割引制度の対象としない

 

 

 ハードルが一気に上がりました・・・・・がく〜(落胆した顔)

 

 

 1については、今まで「1項目該当」でOKだったものが、「15項目全て該当」しなければダメになった、ということです。保証協会が指定する15項目には、「減損会計」や「各種引当金の計上」など、税務上「損金」にならない「費用」の計上が求められているものがあり、中小個人企業がこの15項目全てに該当する決算書を作成するのはかなり困難でしょう。

 

 

 2については、顧問先に頼まれたからといって安易なチェックリストを作成しないでほしいという、私達税理士側への「警告」と思われます。税理士に対する事実上の「罰則規定」が設けられたことにより、チェックリストを作成する際の「YES」「NO」の判断を今までよりも厳しく解釈する税理士も多くなるのではないでしょうか。

 


 では、「中小企業の会計に関する基本要領の適用に関するチェックリスト」を作成した場合、保証料割引制度の適用はあるのでしょうか?

 


 残念ながら、答えは「NO」です。現時点では「基本要領」のチェックリストは割引制度の対象外です。

 

 

 つまり、中小個人企業が「保証料の割引制度」の適用を受けるのはかなり難しくなった」ということが言えますもうやだ〜(悲しい顔)

 

 

 ところでこの制度が適用された場合の保証料の割引額って、いくら位だと思いますか?当初借入額が1,000万円・5年返済としましょう。そうすると、ざっくり計算して1年目1000万円×0.1%=年1万円、2年目800万円×0.1%=年8,000円・・・・・となり、5年間で計3万円です。もちろん安くなるのにこしたことはありませんが、「意外とたいしたことはないな」と思いませんか?

 

 

 「指針」「基本要領」は、中小個人企業が適正な財務情報を開示するための新しい会計ルールです。その目的は、「経営の役に立つ決算書の作成」であり、「金融機関の信用力向上」にあります。「金利優遇」や「保証料割引」は、その努力に対する「おまけ」「ご褒美」と考えたほうがいいでしょう。

 

 

 

 

 

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チェックリストが、変わる???

12/05/01→17/01/20改

 


 以前「チェックリストで、金利が安くなる?」というタイトルで、「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を顧問税理士が作成し、一定の条件をクリアしている場合には、


1 金融機関から融資を受ける際に金利が優遇される
2 保証協会の保証料率が割引される

 

等の優遇措置が受けられることを紹介し、また、その後の動きについても「中小企業会計指針」のコーナーで随時紹介してきました。

 

 

 ところでこの3月、中小企業庁及び金融庁は「中小企業の会計に関する基本要領」を制定しました。それに合わせて「中小企業の会計に関する基本要領の適用に関するチェックリスト」を公表しました。

 

 

「中小企業の会計に関する基本要領の適用に関するチェックリスト」(平成27年3月改訂)

 

 

 さあ、よーく見てください。
 両者の違いは「指針」と「基本要領」のフレーズのみ。
 このチェックリストの形式や項目も、「指針」のチェックリストとほぼ同じように見えます???。

 

 

 では、「指針」と「基本要領」の違いは、いったいどこにあるのでしょうか?

 

 

 「指針」は、中小企業が拠るべき会計モデルとして平成17年に制定されました。しかし「指針」の基本的な考え方は、「大企業向けの企業会計基準」や「国際会計基準」をベースとしています。そのため、IFRSに象徴されるように、会計の世界で急速に進む「時価主義」「国際化」の波の中で、およそ一般の中小企業の実情に即さないものとなってしまったのです。

 

 

 その反省を踏まえて制定された「基本要領」は、今まで中小企業が採用してきた伝統的な会計原則を尊重しており、かつシンプルなものになっています。「取得原価主義」「税法基準の認容」など、中小企業が採用しやすい基準にしようとしているのがうかがえ、チェックリストの項目数も「指針」に比べて少なくなっています。

 

 

 その一方で、「指針」は廃止されずに存続することになります・・・・・。

 

 

 では今後私達は、「指針」と「基本要領」のどちらの基準を採用したらよいのでしょうか?
 それを判断するポイントは、以下の2つになります。

 

 

 まず第一に、「会社の状況と方向性」です。もし貴社が将来株式公開を目指すのであれば、今のうちに、大企業基準に準拠した「指針」を採用したほうがよいでしょう。
 
また「基本要領」の中に「会計参与設置会社は「指針」によることが適当」という記載があります。よって会社法上の「会計参与設置会社」については「指針」を採用することが望ましいといえます。

 

 

 もうひとつは、「金融機関等の優遇措置」の状況です。「指針」と「基本要領」、それぞれのチェックリストを提出した場合の主な優遇措置は、今のところ次の通りとなっています(平成24年5月時点での情報)。


1 「指針」のチェックリスト提出が要件

  金融機関の金利優遇、保証協会の保証料率割引

2 「基本要領」のチェックリスト提出が要件

  金融機関の金利優遇 (ex.政策公庫中小会計ローン.pdf

 

 私見では、今後中小企業の会計基準は「基本要領」がスタンダードになっていくと思われます。
 「指針」に比べて、「基本要領」のハードルはぐっと下がりました。今まで「指針」を適用していなかった中小企業の経営者の皆様、これを機会にぜひ、新しいスタンダードである「基本要領」に準拠した決算書の作成をご検討ください。

 

 

 

 

 

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日本公庫の新・融資制度

11/05/05

 


前回に続き、新しい融資商品のご紹介です。
この度日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)より、下記の2つの融資が創設されました。

 

 

日本公庫・災害貸付.pdf

日本公庫・中小企業会計融資.pdf

 


このうち<災害貸付>は、前回ご紹介した制度融資と同様の趣旨なので、詳細は PDFファイルを参照してください。

 

注目したいのは<中小企業会計融資>です。
この融資の特徴は、

 


1 決算書が<中小企業会計指針>に準拠している場合、金利を0.2%優遇する
2 決算書に<書面添付>が付されている場合、審査を迅速化する

 

というものです。

 


<中小企業会計指針><書面添付>も、ともにこのブログのコンテンツとして何度も取り上げていますので、詳細は各コンテンツをご覧いただきたいと思います。

 

日本公庫が融資の優遇条件に<中小企業会計指針>と<書面添付>を対象としたのは、税理士が作成するこの2つの書類が、決算書の信頼性を判断するのに最も適していると考えたからに他なりません。金融機関が決算書を判断する基準として、この2つの書類を重視する傾向は今後ますます高まっていくと思われます。

 


上甲会計では、全てのクライアントの決算書に<中小企業会計指針チェックリスト>と<書面添付>を付しています。この2つの書類を作ることにより、御社の決算書にどのような効果が現れるのか、どうぞお問い合わせください。

 

 

 

 

 

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中小企業会計指針の改正

10/05/27

 

 

 例年この時期に改正される「中小企業会計指針」ですが、今年も改正の発表がありました。

 

 

 日本税理士会連合会HP 「中小企業の会計に関する指針(平成22年版)」の公表について

 

 改正点は、  

・ 資産除去債務

・ 棚卸資産の評価

・ 企業結合

となっていますが、私たち中小企業が通常の決算を組む場合、今回の改正に影響を受けることはないと言っていいでしょう。

 

 

 したがって、借り入れをする際、信用保証協会や金融機関などから求められる「チェックリスト」は、今年も(昨年同様)変更はないと思います。

 


 それにしても、なぜ毎年「指針」の改正が行われるのでしょうか?それは企業会計の「会計基準」がここ数年目まぐるしく変化しているためです。減損会計しかり、資産除去債務しかり、また今後導入されるIFRS・・・・・等々、この傾向はしばらく続きそうです。

 

 

 また、「公益法人会計基準」の制定や、「NPO会計基準」の検討など、企業会計以外の分野でも近年大きな改正が行われています。今まで行ってきた会計処理や、会計ソフトが通用しなくなってしまうのです。一般企業のみならず、非営利法人の総務・経理担当者にとっても悩ましい問題です。

 


 このような流れの中で、「中小企業会計指針」は、その基準を必要最小限の会計処理に置いているので、いわゆる非上場の同族会社に大変なじみやすいものとなっています。また、保証協会の対応などからもわかるように、「指針」は中小企業が拠るべき「スタンダードな」会計基準として、一定の評価を確立しています。中小企業の皆様は、会計処理で迷ったとき、まずはこの「指針」にどのように書いてあるかを確認するとよいでしょう。

 

 

 

 

 

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今年も、チェックリストが改訂されました!

08/06/13

 

 前回の記事で「中小企業会計指針」の改正についてお伝えしましたが、その後「チェックリスト」の改正も行われました。
 

  「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」(平成20年5月改訂)

 

 変更点は、棚卸資産の項目のみとなっており、今話題のリース会計に関する追加項目はありませんでした。実質的には、「チェックリスト」の変更はほとんどなかったといえます。

 

 さて、上甲会計では全ての法人のお客さまに対し、決算書作成と同時に「チェックリスト」を作成していますが、「チェックリスト」の全ての項目が「YES」になることはなかなかありません。

 

 例えば、引当金。「チェックリスト」には「賞与引当金、退職給付引当金を引き当てているか」という項目がありますが、これらの引当金は税務上「損金」にはなりません。

 

 つまり「会計指針」に従って引当金を計上し、決算書上「利益」が減少しても、「税金」は減らないのです。中小企業でこのような税務上「損金」にならない「費用」をあえて計上している会社はまだまだ少ないのが現状です。

 

 この「チェックリスト」が必要になるのは、

 

・金融機関からプロパーの借入をする場合(三井住友銀行などの無担保融資商品)

信用保証協会の保証料率の割引を受ける場合

 

 主に上記2つのケースですが、引当金の項目が「NO」だから融資(又は保証)を断られた、というケースは今のところないようです。

 

 とはいうものの、決算書がどの程度「チェックリスト」に準拠しているか、によって、「借入金利」や「信用保証料」に差がついていることも事実です。「チェックリスト」は経費節減の点からも無視できないものになりつつあります。

 

 

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中小企業会計指針の改正(平成20年版)

08/05/24

 

 5月1日に、日本税理士会連合会から、「中小企業会計指針」の平成20年版が発表されました。

 

  プレスリリース「中小企業の会計に関する指針(平成20 年版)」の公表について

 

 昨年もこの時期に改正版の発表がありました。今後も毎年この時期に改正があり、少しずつチューンアップしていくのでしょう。

 

 また金融機関からの融資や、信用保証協会の保証を受ける際に必要となる、「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」の改正版は、現時点ではまだ発表されていませんが、昨年の状況を見ると遠からず公表されるものと考えます。


 さて、今回の改正のポイントは

 

・ 棚卸資産の評価方法
・ リース取引

 

 の2点です。

 

 このうちリース取引については、税法では前回の記事でアップした通りの改正がありました。
これはリース会計基準の改正に税制が対応したものですが、指針もこれを受けて、「リース取引」の項目が新設されています。


そして、

 

・ リース取引(所有権移転外ファイナンス・リース取引)は、通常の売買取引に準じて会計処理を行う(原則)
・ ただし、通常の賃貸借取引に準じた方法でもよいが、この場合、未経過リース料を注記する(例外)

 

ことが定められました。

 

 つまり、指針では、売買処理は強制適用されず、注記を条件に今まで通りの経理方法でかまわないことになったのです。


 ただし、「税法上は、リース取引は売買取引である」旨が指針においても明記されています。前回と同じ結論になりますが、原則は「リース取引=売買取引」ということを頭に入れたうえで経理処理を行いましょう。

 

 

 

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チェックリストが、改訂されました。

07/06/19


 先日、中小企業会計指針が改正されたことはお伝えしましたが、その後「チェックリスト」についても改訂版が発表されました。


 「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリスト(平成19年5月改訂)


 その内容を見ると、確かに「指針」の改正に伴う変更もありますが、全般的にチェック項目を整理し、また税理士によるチェックの内容をよりわかりやすくしようとする意図が感じられます。


 たとえば、「手形の割引がある場合に、手形譲渡損を計上したか」という項目に対して、@手形割引があるかどうかAある場合、譲渡損という科目で経理しているかどうか、とういように、税理士が何を確認したのか、より具体的に記入することになりました。


 ご存じの通り、「チェックリスト」は、会社の決算内容や会計処理の方法などについて、「税理士」が、「会社」に対し、確認書として交付するものです。会社は、その「チェックリスト」を、融資を受ける際に金融機関や保証協会に提出する、というのが今のところの一般的な使用方法です。


 「中小企業会計指針」と「チェックリスト」が公表されて1年になります。当事務所でも指針公表後は、お客様の決算書を作成する際、出来る限りチェックリストの「YES」にマルがつけられるよう決算処理の方法の見直しを行ってきました。しかしその項目の中には、中小企業にはまだまだ準拠するには厳しい内容のものがあるのも事実です。


 とはいえ、決算処理の標準化は「時代の要請」です。「中小企業会計指針」を意識した決算書を作成するかどうかで、今後会社に対する金融機関などの対応は明らかに差がついてくることでしょう。


 「チェックリスト」は、一般的には顧問税理士が作成すべきものです。経営者の皆様、自社の決算書が「中小企業会計指針」にどの程度準拠しているかどうか、ぜひ一度確認をしてみてください。


 過去の「中小企業会計指針」に関する記事は→こちら





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決算書と、税務申告書の違い

07/06/03→17/01/20改


 中小企業の経営者の皆様、「決算書」と「税務申告書」は違うものだということは、ご存じでしょうか?


 こんな経験はありませんか?決算書上の「利益」は30万円なのに、税務書に申告する「所得」は100万円。税金は「所得」に対してかかるので、納税額は100万円×30%(概算税率)=30万円。30万円の「利益」に対して、30万円の「税金」を払うという、何ともやりきれない事態が発生してしまうのです。


 この「利益」と「所得」の差が出る主な原因は、「決算書」では「費用」で落としているけれど、「税務申告書」では「損金」(税金計算上費用と認められるものを損金といいます)にならないものがあるためです。


 決算書上「費用」であって、税務上「損金」にならないものは、たとえば次のようなものです。


・ 法人税(事業税以外は「損金」にならない)
・ 役員賞与(事前届出をするなど一定の場合を除き「損金」にならない)
・ 引当金(賞与引当金・一定の貸倒引当金など)
・ 貸倒損失(税務上「損金」の要件を満たさないもの)

 


 決算書上の「利益」に、損金にならない費用をプラスし、逆に「益金」にならないもの(=決算書上収益だが、税金計算上収益としなくてよいもの)をマイナスして、「所得」を計算するのが税務申告書です。


 会計事務所に決算申告事務を依頼すると、多くの場合「決算書」と「税務申告書」を同時に作成します。そのため区別がつきにくいのですが、正確には2つの異なる書類を同時に作成していることになります。


 ところで、この「利益」と「所得」の差が、近年拡大する傾向にあるのです。


 その原因は、中小企業会計要領の普及などにより、金融機関からは決算書上「費用」として計上するよう求められるものの、それが税務上「損金」とならない項目が増加していることにあります(例えば、各種引当金の計上など)。



 詳しい説明は省きますが、これらの適用に伴い、決算書上の「利益」と税務申告書上の「所得」の差が開いていく傾向にあります。それに伴い、「利益」がマイナスなのに「所得」がプラスになるようなケースが今まで以上に増加することが予想されます。


 中小企業の経営者の皆様、毎月の試算表で御社の「利益」をチェックする際は、同時に「所得」がどのくらいになるのか、ということも意識するようにしてください。





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中小企業会計指針の改正

07/05/20


 平成18年4月に公表された「中小企業会計指針」が、制定から1年を経た先月、改定されました。


 プレスリリース「中小企業の会計に関する指針(平成19年度版)」の公表について


「改正」とはいえ、その内容を見てみると、金銭債権と繰延資産の取り扱いが一部変更されたのにとどまっています。今回の「改正」により、一般的な中小企業が決算書を作成するうえで、大きな影響を受けることははなさそうです。


「中小企業の会計に関する指針(平成19年度版)」の改正 旧指針との対照表


 プレスリリースによれば、今後も定期的に見直しを行っていくとのこと。毎年の会計基準や税制の改正に伴い、その都度対応をしていくのでしょう。


 また、資金借入時に、金利や保証料率優遇を受けるために必要となる「チェックリスト」は、今のところ変更がないようです。


 以上、中小企業会計指針に関する最新情報でした。


 さて、今月は3月決算の申告月です。例年決算が集中し忙しい月なのですが、今年は特に税制改正や決算書様式変更の影響もあり、まさに「猫の手も借りたい」ような状況です。
「変わりつつある決算書」については、また後日レポートしたいと思います。





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チェックリストで、金利が安くなる?

 最近、金融機関から融資を受ける際、「顧問税理士に「チェックリスト」を作成してもらってください」と言われたことはありませんか?


 新会社法施行と同時に、「中小企業の会計に関する指針」が日本税理士会連合会等から示され、中小企業においても「一定の会計ルール」に従って決算書を作成することが求められるようになりました。


 そこで、「この決算書は、どこまでルールに従って作られているか」を判断する材料として、「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を日本税理士会連合会が作成しました。

 
 「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリスト

  http://www.nichizeiren.or.jp/taxpayer/pdf/checklist060428.pdf



 これは決算書の各項目(例えば「預金残高は、残高証明書と照合したか」など)について、その作成に携わった税理士が、関与先の社長に対し、その適合性を証明するものです。

 今このチェックリストが注目されているのは、このチェックリストが提出され、一定の条件をクリアしている場合には、金融機関から融資を受ける際に金利が優遇されたり、保証協会の保証料率が割引されたりしているためです


 もちろん、税理士が署名する以上、ウソは書けません。今後決算書を作成する際は、チェックリストにできるだけ「適」のチェックがつくよう会計処理をすることが今まで以上に求められます。